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管楽器管楽器点検のすゝめ
みなさまこんにちは!
豊橋店で管楽器修理を担当している栁澤です。
今回のテーマは「管楽器点検のすゝめ」です。
(ちょっと堅苦しいタイトルになってしまいました…)
普段の点検で管楽器修理技術者が「何をチェックしているか」や「なぜ定期的な点検が必要なのか」を書かせていただきました。
少し文が長いですが、ご覧いただけますと幸いです。
タイトルをご覧いただいて「あれ最後に点検したのいつだっけ?」なんて思った方は、要チェックです!
楽器の状態がピンチかもしれません(泣)
木管楽器の調整について
木管楽器といえばやはり気になるのが、管体の穴を塞ぐ「タンポ」というパーツの状態です。
みなさんの楽器はこんな感じになっていませんか?
破れていたら良くないのは何となく想像がつくかもしれませんが、破れていなくてもタンポ表面の皮などが固くなり気密性が悪くなったら交換が必要です。
使う頻度やお手入れの方法でタンポの寿命は大きく変わりますが、早いと半年程度で交換になってしまう場合もあります…
↑変えてあげると音の響きが良くなったり、音のツボに余裕ができ、吹きやすくなったりすることもあります!
また交換まで行かなくても、一つずつのタンポの塞がり具合やバランス(=2つ以上のキイが連動箇所)が崩れてしまい、吹きにくいこともよくあります。
徐々に悪くなるので、ご本人では気が付きにくいのも厄介なポイントです。
他にも
・キイの動作(オイル切れ/不要なガタつき/コルクやフェルトの状態 etc…)
・管体の状態(凹み/割れ/変色/汚れ etc…)
・ジョイント部の状態
など状態が変化するところが多々ありますので、
木管楽器は3ヵ月~6か月に1回程度
定期的に点検に出して頂くのがおすすめです!
金管楽器の調整について
金管楽器で一番分かりやすいのは消耗パーツの劣化です。
皆さんの楽器のウォーターキイコルク(つば抜きコルク)こんな感じになってませんか?
こうなると気密性が悪くなっているため吹奏感に影響がありますし、
私個人的に気になるのが、演奏中にぽたぽた水が落ちてくることです…
ツバではなく管内で結露してできた水分ですが、あまり気分が良いものでは無いですよね…
こちらが良い状態です。
気分的にもスッキリしますよね!(笑)
他にもピストン動作部やロータリー部のゴムや紐、フェルト等も消耗パーツになります。
また演奏中にピストンやロータリーがもたつく方いらっしゃいませんか?
金属同士がすり合って動いているため、金属カスなどの汚れや、錆びなどの影響で動作が悪くなってしまうことが多々ございます。
↑私の経験上ホルンのロータリーは動きが悪くなっているのに気が付かないパターンが多い気がします。
ミストーンにも直結しますので、やはり気にしていたいポイントです。
他にも
凹みや管内の汚れや、ハンダが取れている(特にフレンチホルン)こともあるので、
金管楽器は半年~1年に一回程度
定期的な点検がおすすめです。
みなさまいかがでしたでしょうか?
たまにお聞きするのが「自分はまだ初心者だからわからない…」というお声です。
私的には初心者の方こそ使っている楽器をベストな状態に保つことが上達のために必要だと考えます。
弊社では管楽器点検は無料で行っておりますので、まずはお気軽にご相談ください!
またご予算に応じた修理のご提案や、吹いて頂きながらの吹奏感や個々のご要望に応じた調整も可能です。
お持ち込み頂いたその場での点検はご予約の方を優先で拝見しております。
ご予約無しでお越しいただいた場合、管楽器修理スタッフが席を外していたり、他の修理の都合上その場で拝見できないことがございますので予めご了承ください。
↓こちらから修理点検のご予約いただけますと幸いです↓
https://edisone.jp/orientkanyoyaku/
最後までご覧いただきありがとうございました!
豊橋店
栁澤